インプラント・コラム

骨隆起とは?

入れ歯の前に知っておきたいこと

「入れ歯を作ろうとしたら、骨が出っ張っていてそのままでは合わないと言われた」
「昔から口の中の内側に硬いコブのようなものがあるけど、大丈夫?」

このようなご相談で歯科医院を訪れる方がよくいらっしゃいます。その正体は「骨隆起」かもしれません。

骨隆起とは?

骨隆起は、顎の骨が異常に発達して、粘膜の下から出っ張っている状態です。代表的なものとして、次の2つがよく知られています。

  • 口蓋隆起:上あごの真ん中、口蓋の硬い部分にできるもの

  • 下顎隆起:下あごの内側、舌の付け根に近い部分に左右対称にできるもの

触るとゴツゴツ・コリコリと硬く、表面は粘膜に覆われています。痛みはほとんどありませんが、熱い食べ物や義歯でこすれて痛むこともあります。

なぜできるの?

骨隆起ができる明確な原因は解明されていませんが、歯ぎしり・食いしばりなどの習慣や、噛み合わせの強さが関係しているといわれています。
遺伝的な要因もあり、ご家族に同様の出っ張りがある方も少なくありません。

放っておいても大丈夫?

骨隆起は良性の骨の増殖であり、がんなどの悪性腫瘍ではありません。通常は治療の必要はありませんが、以下のようなケースでは外科的切除を検討します。

  • 入れ歯を作るときに骨隆起が邪魔で、安定しない・痛みが出る

  • 食事や会話のときに粘膜がこすれて痛みや炎症を起こす

  • 出っ張りが大きくなり、発音や舌の動きに支障が出る

手術はどんなふうにするの?

骨隆起の切除は局所麻酔での日帰り手術が可能です。

  1. 局所麻酔をかけ、骨隆起の粘膜を切開します

  2. 専用の器具で骨の出っ張りを削り取ります

  3. 粘膜を縫合し、1週間程度で抜糸します

術後は一時的な腫れや痛みがありますが、通常は数日〜1週間程度で回復します。

実際の症例

70代男性、下顎内側に大きな骨隆起があり、義歯が安定せず痛みが出るとの訴え。局所麻酔下に切除を実施。術後1週間で抜糸、入れ歯のフィット感も向上し、問題なく日常生活を送れるように。

気になる出っ張り、まずは診断を

「昔からあるから大丈夫」と思っていても、他の病変と見分けがつきにくい場合もあります。歯ぐきや粘膜の出っ張りに気づいたら、まずは口腔外科で正確な診断を受けることをおすすめします。

当院ではCTやレントゲンによる詳しい診査と、必要に応じた日帰りでの切除手術にも対応しています。入れ歯が合わない、粘膜に違和感があるなどのお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。

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