「口を大きく開けると痛い」「口を開けるとカクカク音がする」「硬いものが噛みにくい」—こんな症状は、**顎関節症（がくかんせつしょう）**のサインかもしれません。日常生活に支障をきたすこともあるため、早めの理解と対応が大切です。
顎関節症とは？
顎関節症は、顎の関節やその周囲の筋肉の異常によって起こる症状の総称です。主な症状には以下があります：
口を大きく開けられない（開口制限）
口を開けると痛む
顎を動かすと音がする（カクカク・パキッ）
顎周辺のこりや頭痛、耳の痛みを伴うことも
特に「口が開かない」「開けると痛い」という症状は、顎関節内の関節円板のずれや筋肉の緊張が原因で起こることが多いです。
顎関節症の原因
顎関節症の原因は複数あります。主なものは以下の通りです。
噛み合わせの問題
歯並びやかみ合わせのバランスが悪いと、顎の関節に負担がかかります。筋肉の緊張や使いすぎ
食いしばりや歯ぎしり、長時間の硬いものの咀嚼で顎の筋肉が疲労します。関節円板のずれ
顎の関節内部にある軟骨（関節円板）がずれることで、開口制限や痛みが出ます。ストレスや生活習慣
ストレスで無意識に歯を食いしばることも、顎関節症の大きな原因です。
自宅でできる対処法
軽度の顎関節症であれば、次の方法で症状を和らげられる場合があります。
温める：温タオルで顎周りの筋肉を温める
やさしくストレッチ：無理のない範囲で口をゆっくり開閉
食事の工夫：硬いものを避け、やわらかい食事に
歯の負担を減らす：食いしばりや歯ぎしりにはナイトガード（マウスピース）を検討
当医院での治療方法
症状が強い場合は、当医院では以下の方法で改善を目指します。
薬物療法
鎮痛剤、抗炎症剤、筋弛緩薬を用いて、痛みや筋肉のこわばりを和らげます。低侵襲の物理療法
ソフトレーザーを使って、顎周囲の筋肉の緊張をやさしく和らげます。痛みの少ない安全な治療法で、日常生活への影響を最小限に抑えながら改善を促します。必要に応じたマウスピースや運動療法
個々の症状に応じて、筋肉をリラックスさせる運動や咬合安定のための装置を併用します。
受診をおすすめするケース
次のような場合は、早めの受診をおすすめします。
症状が数週間以上続く
口が指2本分（約3cm）しか開かない
顎の痛みが強く、日常生活に支障がある
顎の動きが左右で異なる、顎が外れそうになる
診断では、レントゲンやCT、顎関節の動きの確認を行い、原因に応じた最適な治療を選びます。
まとめ
「口が開けにくい」「痛い」という症状は顎関節症の可能性があります。
原因は噛み合わせ、筋肉の緊張、関節円板のずれ、ストレスなど複合的です。
自宅ケアで改善することもありますが、症状が続く場合は早めの受診が安心です。
当医院では薬物療法とソフトレーザーによる低侵襲治療を組み合わせ、安全に症状改善をサポートします。
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