インプラントは人工の歯根を骨に固定して噛む機能を回復する治療です。しかし、インプラントを支える周囲の歯ぐきや骨が炎症を起こすことがあります。この病気を 「インプラント周囲炎」 といいます。
進行すると インプラントを支える骨が失われ、最
悪の場合インプラントが脱落してしまう こともあります。
歯周病とインプラント周囲炎の違い
| 歯周病 | インプラント周囲炎 | |
|---|---|---|
| 対象 | 天然の歯 | インプラント |
| 原因 | プラーク(細菌の塊) | プラーク(細菌)+噛み合わせの負担など |
| 炎症の部位 | 歯ぐきと歯を支える骨 | インプラント周囲の歯ぐきと骨 |
| 進行の特徴 | 比較的ゆっくり進む | 急速に進行することが多い |
| 痛み | 初期はほとんどない | 痛みや腫れを伴うことが多い |
インプラントは歯根膜がないため、細菌感染が起こると骨吸収が早く、気づいた時には大きく骨が溶けているケースも珍しくありません。
インプラント周囲炎の主な症状
インプラントの周りの歯ぐきが赤く腫れる
ブラッシング時に出血する
インプラント部がズキズキ痛むことがある
噛むと違和感がある
インプラントがぐらつく(重度のサイン)
1つでも当てはまる場合は、早めに歯科を受診してください。
なぜインプラント周囲炎が起こるの?(主な原因)
磨き残しによる細菌の増殖
喫煙
糖尿病などの全身疾患
噛み合わせの悪い力(過度な咬合負荷)
定期的なメンテナンス不足
特に 喫煙者はインプラント周囲炎のリスクが2~3倍に増加するとされています。
治療方法
症状の程度により治療が異なります。
軽度
プラークと歯石の徹底除去
噛み合わせの調整
局所の抗菌処置
中等度〜重度
外科的清掃(インプラント周囲の汚れを直接除去)
場合により 骨再生療法
改善しない場合はインプラント除去の可能性も
インプラント周囲炎の予防法
毎日の丁寧なブラッシングと歯間ブラシ・フロスの併用
定期検診(3~6ヶ月ごと)
噛み合わせのチェック
禁煙が理想
夜間の歯ぎしり対策(ナイトガード)
インプラントは適切に管理すれば、10年以上快適に使える治療です。
治療後のメンテナンスが最も大切です。
まとめ
インプラント周囲炎はインプラントの周りで起きる炎症で、放置するとインプラントが失われる可能性がある
歯周病に比べて進行が早く、気づきにくいことがある
毎日のケアと定期的なメンテナンスが最大の予防
何か疑問点や相談事がございましたら、お気軽にスタッフにご質問ください。
土日も夕方5時まで診療いたしていります。
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井高野あおぞら歯科
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