導入
「口の中にデキモノができたけれど、痛くないから放っておこう」——そう思っていませんか?実は、お口の中にも「がん」ができることがあります。それが「口腔がん」です。 胃がんや肺がんに比べると聞き馴染みがないかもしれませんが、口腔がんは「自分で鏡を見て発見できる」数少ないがんです。今回は、口腔外科の視点から、早期発見のためのチェックポイントを詳しくお伝えします。
1. 口内炎と「口腔がん」の決定的な違い
一番の大きな違いは**「治るまでの期間」**です。 通常、体調不良などでできる「アフタ性口内炎」は、中心が白く周囲が赤くなり、強い痛みがありますが、1週間から10日ほどで自然に消えていきます。 一方で、口腔がんの初期症状は以下の通りです。
2週間以上経っても治らない: 薬を塗っても変化がない、あるいは徐々に大きくなる。
痛みがないこともある: 「痛くないから大丈夫」は禁物です。むしろ、初期の口腔がんは痛みがないケースも多いのです。
触ると硬い(しこり): 指で触れたときに、周囲の組織よりもコリコリとした硬い塊を感じる。
境界が曖昧: 普通の口内炎は縁がはっきりしていますが、がんは周囲に染み出すように広がります。
2. どんな人がなりやすい?
口腔がんの主な原因は、お口への**「慢性的な刺激」**です。
喫煙と飲酒: 最大のリスク要因です。特にお酒で顔が赤くなるタイプの方は酒での発がん性が高くなり注意が必要です。
合わない入れ歯や被せ物: 尖った部分が常に舌や頬に当たっていると、細胞が傷つき、がん化の引き金になります。
歯並び: 常に舌を噛んでしまうような歯並びも、長年の刺激蓄積になります。
3. 口腔外科で行う検査と安心のステップ
「がんかもしれない」と思って受診するのはとても勇気がいることです。しかし、口腔がんは早期に発見できれば、切除範囲も小さく、お喋りや食事といった機能への影響を最小限に抑えることができます。
当院では、まずは視診と触診を行い、精密な検査が必要だと判断した場合は、速やかに大学病院等の専門機関へご紹介いたします。
結び
お口の異変は、毎日鏡を見る習慣をつけることで自分でも気づけます。「おかしいな」と思ったら、迷わず当院へご相談ください。その「念のための受診」が、あなたの大切な日常を守ることにつながります。